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そんなやり繰りをして、さらに補助金を適用するなどして、上手く行けば償却できる年数が10年強。

補助金を適用しなければ、およそ15年は掛かるというシミュレーションに、如何に魅力を感じさせられるか、

そしてそういうセールストークに如何に磨きを掛けるかという事に注力していたのを覚えている。

当然、行く先々で太陽光発電を提案してはみるものの、その償却年数の長さと、

近隣に太陽光発電が付いている家がまだそれ程無いという理由から、当時は敬遠される事がほとんどだった。

それなのに、なぜ太陽光発電が欲しいと、営業マンに勧められたわけでもなく、その老人は自分からそう思ったのか?

その老人にとっては年齢的に、償却できるであろう頃には、自分が生きているか分からない。

経済性があっての太陽光発電だと、そう思っていた自分にとっては、その動機が気になり、その理由を聞いてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

すると、『太陽光発電という便利でクリーンなものが存在しているのに、それを皆が付けないのはおかしい。

誰もがやらないなら、自分がやるだけの事。』という返答だった。

 

その後契約を完了し、補助金の申請を行ったが、

既にその年度の予算枠が満額に達し、結局その補助金を適用する事ができなかった。

補助金を使って、回収に10年と言っていたが、その補助金を適用できなかった為、15年は掛かるであろうという

シミュレーション内容を、後出しで説明しなければならない状況に、私は追い込まれた。

あくまでもタイミングと行政上の問題で、そこには一切の融通は働かず、

不可抗力でもあったとは思うが、当事者として『すみませんでした。』と、その老人に謝らなければならないと思った。

そしてその結果だけを伝える為だけに、老人宅へ訪問した。

 

その時の自分の予測では『話が違う』、『どうしてくれるんだ?』ぐらいの罵声を浴びせられ、

契約もキャンセルされる事まで覚悟した。

しかしその時の老人の答えは『私は補助金が欲しくて太陽光発電を付けるのではない。』と、その一言だった。

お金の問題ではないという事を薄々知りながらも、そのお金の為に奔走し、

その埋合せについて思考を巡らせていた自分が恥ずかしくなった。

 

そしてあれから15年が経った、彼は太陽光発電で元を取っただろうか?何よりも彼は今、生きているだろうか?

おそらく、そんな俗世的な心配は、彼には相応しくないのだろう。

 

今の日本は超高齢社会という時代に、既に突入している。4人に1人は65歳以上の高齢者という。

世界ではパリ協定が発足され、ゼロ炭素社会に向かっている。

それでも現在、日本の住宅における太陽光発電の搭載率は10%前後。

ステレオタイプなマーケティングでは、30~40歳代をターゲットにする事も多いだろうが、

間違いなくこの社会を牽引する鍵は、高齢者が握っている。

 

老後に不安を抱えた高齢者が、その死後に1000万円単位でのタンス預金が出てくるという話も聞く。

宵越しの金を持つよりも、次世代の為になる使い方をする方が、尊敬に値する。

ちょうど15年前の老人のような高齢者が増えれば、脱原発、ゼロ炭素社会の実現は現実味を帯びるだろう。

 

 

 

(記:K.S)

 

 

 

 

【オフグリッド生活の楽しみ-第13話】7年目の3.11がまたやって来た

災害の時に役に立つ?太陽光発電の自立発電で出来ること

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