自家消費型太陽光発電システムのお話をさせていただき、商談も佳境に入ってきますと、最終的な社内稟議を通していただくための経済的試算(シミュレーション)をすることになります。


試算に際して弊社では
1)電力量料金(従量料金)との比較におけるプラスマイナス分
2)再エネ賦課金がかからないというマイナス分
3)デマンド削減の効果のマイナス分という3つのポイントを踏まえて、お客様に試算結果をご提示しています。


 しかしながら、3)デマンド削減分を経済的試算としてカウントすべきか否かという点は意見が分かれるポイントですので、今回はこの部分にまつわる話をさせてもらえたらと思います。


 そもそも弊社では、どのようにして3)のデマンド削減の効果を判断しているのかということなのですが、基本的な流れは以下の通りです。


① お客様から過去のデマンドデータ(30分単位の消費電力データ)をいただく  
 例)2020.1.1~2020.12.31のデマンドデータ(kW)


② 設置を予定している太陽光発電システムが①の期間に仮にあったとした場合、どのように発電していたのか?ということを算出する
 例)2020.1.1~2020.12.31の日射量データ(設置場所から最も近くの観測地点における)を抽出し、  
 発電量を算出する③ ①と②を比較して、どれぐらいのデマンドが低下したかを年間を通じて比較する
 例)①の最大デマンド=2020.8.16 14:00 252kW   
②を差し引いた後のデマンド=2020.8.16 14:00 232kW   
→デマンド削減効果=20kW
 基本料金がいくらか?によって、実際の削減額は異なりますので大幅な割引を受けていらっしゃる場合、デマンド削減による経済的効果は薄まりますし、割引を受けていないのであれば逆に経済的効果は高くなります。


したがいまして、
1)そもそもの消費電力と気温の相関性(空調の影響度合い)
2)デマンド削減効果に対する有効性という2点に関しては、傾向としてほぼ把握することが出来ます。
 逆を言うと、デマンド値が下がらないところもすぐにわかります。例えば負荷率が60%を超えるようなところではデマンド削減は難しいと言えます。

負荷率が高いということは、電気に使用状況を表した負荷曲線がほぼ横ばい状態であることを意味しますので、日中いくら太陽光発電システムで消費電力を抑えることができたとしても、発電をしなくなる夜間にデマンドが発生する場合があるからです。

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