太陽光設備を屋根に載せて、建物が耐えられるの?という不安を持つ人は多いでしょう。

屋根の上にあんな大掛かりな発電設備を載せて、工場がつぶれたら元も子もないじゃないか。

ではそんな不安を少しずつ解消していきます。

そもそも太陽光設備とは具体的にどんなものがあるのか?

屋根にどの程度の重さがかかるのか、詳しく見ていきましょう。

 

まず、太陽光設備は太陽光を受けて発電するパネル、それを支える架台、

これらを固定するネジなど金具類、直流を交流に交換するパワーコンディショナー(以下パワコン、PCS)、

これらの機器を接続するためのケーブル類で構成されます。

このうち屋根に載せるのは、パネル、架台、ネジなどの金具類です。

架台やネジなどの量は屋根の形によって変動しますし、パネルの重さもどの程度載せるか、

メーカーによっても変化するため、ここではカナディアン・ソーラーのCS6K-275Mで見てみることにします。

では具体的に太陽光発電設備はどのような構造なのでしょう?

今回、工場などに多い陸屋根に設置する場合について見ていきます。


混乱を避けるために、ここでは質量(重力に関係なくいつでもどこでも一定)をkg

物体にかかる力(重量や荷重)をkgfで表現します。

地球での話が前提ですので1kgの物体には常に1kgfの力がかかるということです。

一般的な太陽光パネルの質量は18-20kgですが、

今回対象としたパネルでは1枚あたり18.2kgf×枚数分の負荷(重量)が屋根にかかります。

コンクリート製の基礎(40㎝×40㎝×40㎝)を設置すると

基礎自体は一つあたり200kgfもの負荷が建物の屋上にかかります。

 


図1のように1列につき4枚×4列のソーラーパネル(18.2kgf)を設置する場合、

黄緑の丸い部分で図2のように支えるためパネルの荷重が分散して基礎部分に加わります。

1列4枚の太陽光パネルは6か所の基礎部分で支えるためパネルの重さは18.2kgf×16=291kgf、

架台が200kgfとして、基礎が160kg×9か所で1,440kgfになりますので、総重量としては1931kgfになります。


屋根にかかる負荷はこの数字を屋根の面積(㎡)で割ると、1㎡辺りの負荷が計算できます。

CS6K-275Mの大きさは一枚あたり1.65m×0.992mなので、4列×4列で並べた面積を26.19㎡とします。

1931kgfを26.1㎡で割ると、1㎡あたり73.73kgfの加重が屋根にかかることがわかります。

大人の男性一人分です。

これを建築基準法等で使用されている単位であるN(ニュートン)に換算(1kgf=9.8N)すると、

この太陽光発電システムの負荷は722.55N/㎡ということになります。

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1523578110/a6d2dc6ae4da4cefa726a8c25bbdbc69_s_vsqzzh/a6d2dc6ae4da4cefa726a8c25bbdbc69_s_vsqzzh.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1523578110/a6d2dc6ae4da4cefa726a8c25bbdbc69_s_vsqzzh/a6d2dc6ae4da4cefa726a8c25bbdbc69_s_vsqzzh.jpg?_i=AAaltenergy技術simplelay太陽光設備を屋根に載せて、建物が耐えられるの?という不安を持つ人は多いでしょう。 屋根の上にあんな大掛かりな発電設備を載せて、工場がつぶれたら元も子もないじゃないか。 ではそんな不安を少しずつ解消していきます。 そもそも太陽光設備とは具体的にどんなものがあるのか? 屋根にどの程度の重さがかかるのか、詳しく見ていきましょう。   まず、太陽光設備は太陽光を受けて発電するパネル、それを支える架台、 これらを固定するネジなど金具類、直流を交流に交換するパワーコンディショナー(以下パワコン、PCS)、 これらの機器を接続するためのケーブル類で構成されます。 このうち屋根に載せるのは、パネル、架台、ネジなどの金具類です。 架台やネジなどの量は屋根の形によって変動しますし、パネルの重さもどの程度載せるか、 メーカーによっても変化するため、ここではカナディアン・ソーラーのCS6K-275Mで見てみることにします。 では具体的に太陽光発電設備はどのような構造なのでしょう? 今回、工場などに多い陸屋根に設置する場合について見ていきます。 混乱を避けるために、ここでは質量(重力に関係なくいつでもどこでも一定)をkg、 物体にかかる力(重量や荷重)をkgfで表現します。 地球での話が前提ですので1kgの物体には常に1kgfの力がかかるということです。 一般的な太陽光パネルの質量は18-20kgですが、 今回対象としたパネルでは1枚あたり18.2kgf×枚数分の負荷(重量)が屋根にかかります。 コンクリート製の基礎(40㎝×40㎝×40㎝)を設置すると 基礎自体は一つあたり200kgfもの負荷が建物の屋上にかかります。   図1のように1列につき4枚×4列のソーラーパネル(18.2kgf)を設置する場合、 黄緑の丸い部分で図2のように支えるためパネルの荷重が分散して基礎部分に加わります。 1列4枚の太陽光パネルは6か所の基礎部分で支えるためパネルの重さは18.2kgf×16=291kgf、 架台が200kgfとして、基礎が160kg×9か所で1,440kgfになりますので、総重量としては1931kgfになります。 屋根にかかる負荷はこの数字を屋根の面積(㎡)で割ると、1㎡辺りの負荷が計算できます。 CS6K-275Mの大きさは一枚あたり1.65m×0.992mなので、4列×4列で並べた面積を26.19㎡とします。 1931kgfを26.1㎡で割ると、1㎡あたり73.73kgfの加重が屋根にかかることがわかります。 大人の男性一人分です。 これを建築基準法等で使用されている単位であるN(ニュートン)に換算(1kgf=9.8N)すると、 この太陽光発電システムの負荷は722.55N/㎡ということになります。-再生可能エネルギーの総合情報サイト-