電力先物取引市場では、東京エリアのスポット市場価格を基準とする東日本(50Hz)と、関西エリアのスポット市場価格を基準とする西日本(60Hz)の2区分に分かれており、それぞれに「ベースロード電力」と「日中ロード電力」の2種類の商品が用意されています。
ベースロード電力とは(1か月×24時間分)を対象として売買価格を決定する方式で、一方の日中ロード電力は(1か月の平日×8時~20時)が対象となります。
これらは、直近15月分までが発売されるため合計では60種類の商品となります。

価格変動への対策としては、今までもJEPXの先渡し市場や、相対取引が行われていましたが、今回の「先物市場」では、電力会社だけでなく、国内外の金融プレーヤーも参加が可能となります。
これにより電力市場への多様な新規参入者の増加が期待されます。
また相対取引では、取引の相手方の信用リスク管理が大きな課題でしたが、「先物市場」では取引の履行と決済が保証されるため、取引相手の信用リスクからも解放されるという利点があります。

今までのような真夏日の急な電力不足や価格の高騰などに、あらかじめ備えられるという点で期待されている「電力先物市場」ですが、まだ、出だし順調とは言えない状態です。
先日、石油メジャーの1社である、仏トタルの子会社が市場参入とのニュースも流れましたが、今後、高い流動性を備えた市場へと成長する事を期待したいと思います。



記:高橋 努

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1585269925/sakimono2_tpfdjp/sakimono2_tpfdjp.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1585269925/sakimono2_tpfdjp/sakimono2_tpfdjp.jpg?_i=AAaltenergy個人噛み砕きシリーズ技術連載電力先物取引市場では、東京エリアのスポット市場価格を基準とする東日本(50Hz)と、関西エリアのスポット市場価格を基準とする西日本(60Hz)の2区分に分かれており、それぞれに「ベースロード電力」と「日中ロード電力」の2種類の商品が用意されています。ベースロード電力とは(1か月×24時間分)を対象として売買価格を決定する方式で、一方の日中ロード電力は(1か月の平日×8時~20時)が対象となります。これらは、直近15月分までが発売されるため合計では60種類の商品となります。 価格変動への対策としては、今までもJEPXの先渡し市場や、相対取引が行われていましたが、今回の「先物市場」では、電力会社だけでなく、国内外の金融プレーヤーも参加が可能となります。これにより電力市場への多様な新規参入者の増加が期待されます。また相対取引では、取引の相手方の信用リスク管理が大きな課題でしたが、「先物市場」では取引の履行と決済が保証されるため、取引相手の信用リスクからも解放されるという利点があります。 今までのような真夏日の急な電力不足や価格の高騰などに、あらかじめ備えられるという点で期待されている「電力先物市場」ですが、まだ、出だし順調とは言えない状態です。先日、石油メジャーの1社である、仏トタルの子会社が市場参入とのニュースも流れましたが、今後、高い流動性を備えた市場へと成長する事を期待したいと思います。 記:高橋 努-再生可能エネルギーの総合情報サイト-