現在、日本における再生可能エネルギーは、
「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」
と法律(※)で定められており、太陽光、太陽熱、風力、水力、波力、地熱、大気中の熱、その他自然界に存在する熱、バイオマスなどが含まれています。
しかし、この再生可能エネルギーの中で、バイオマスについては、他のエネルギーと少々異なる特徴があるように思います。

 

 

バイオマスの資源としての特徴とは

バイオマスとは、「植物や家畜排泄物など有機物に由来とする資源」で、再生可能エネルギーのなかで唯一炭素を含んだ資源です。
また、再生可能エネルギーの多くが資源の熱や力を直接利用して発電するのに対して、バイオマス発電は資源をそのまま燃焼させたり、一旦ガス化して燃焼させて発電するため、発電方法でも違いがあります。バイオマスは炭素を含んでいるので、資源を燃やせばもちろんCO2が大気中に発生します。しかし、バイオマスを燃焼させても植物が光合成によりCO2を消費して短期間で資源となるため、結局のところ大気中のCO2は増えない、つまり「カーボンニュートラルなエネルギー資源」であるという理由から、再生可能エネルギーに分類されているのです。京都議定書における取扱上でも、バイオマスはCO2を排出しないものと規定されています。とはいえ、「エネルギーを作るときにCO2が排出される」という事実は、化石燃料もバイオマスも同じ。環境の観点から言えば、そもそもCO2を発生させないエネルギーのほうがよいはずです。バイオマスは、若干都合のよい解釈によって、再生可能エネルギーとされているようにも感じてしまいます。

 

 

(※)エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1519354120/bio05_wag2pt/bio05_wag2pt.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1519354120/bio05_wag2pt/bio05_wag2pt.jpg?_i=AAaltenergy発電ecology現在、日本における再生可能エネルギーは、 「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」 と法律(※)で定められており、太陽光、太陽熱、風力、水力、波力、地熱、大気中の熱、その他自然界に存在する熱、バイオマスなどが含まれています。 しかし、この再生可能エネルギーの中で、バイオマスについては、他のエネルギーと少々異なる特徴があるように思います。     バイオマスの資源としての特徴とは バイオマスとは、「植物や家畜排泄物など有機物に由来とする資源」で、再生可能エネルギーのなかで唯一炭素を含んだ資源です。 また、再生可能エネルギーの多くが資源の熱や力を直接利用して発電するのに対して、バイオマス発電は資源をそのまま燃焼させたり、一旦ガス化して燃焼させて発電するため、発電方法でも違いがあります。バイオマスは炭素を含んでいるので、資源を燃やせばもちろんCO2が大気中に発生します。しかし、バイオマスを燃焼させても植物が光合成によりCO2を消費して短期間で資源となるため、結局のところ大気中のCO2は増えない、つまり「カーボンニュートラルなエネルギー資源」であるという理由から、再生可能エネルギーに分類されているのです。京都議定書における取扱上でも、バイオマスはCO2を排出しないものと規定されています。とはいえ、「エネルギーを作るときにCO2が排出される」という事実は、化石燃料もバイオマスも同じ。環境の観点から言えば、そもそもCO2を発生させないエネルギーのほうがよいはずです。バイオマスは、若干都合のよい解釈によって、再生可能エネルギーとされているようにも感じてしまいます。     (※)エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律-再生可能エネルギーの総合情報サイト-