今回はキュービクルの話をさせていただきます

 

俗に言うキュービクルとは高圧受電設備の事を言います。皆さんも見た事があると思います。
コンビニの駐車場なんかにもある、コレです。

昔、通っていた小学校の裏庭にもコレがあって、子供ながらに何だろうな?と思っていました。
実はこの箱、発電所から送られてくる高い電圧の電気を、各施設で使えるように100Vや200Vに変圧して受電する装置で、
工場やオフィスビル、商業施設など電気を多く使用する施設に設置されており、太陽光発電でも高圧連系のシステムには設置されています。

 

このキュービクル、法令により月に一度の月次点検、年に一回の年次点検が義務付けられていますが、
やはり設置から15~20年も経過すると内部の機器は劣化してきます。
劣化したキュービクルをそのまま使用し続けると破損などで重大な事故をおこす場合があります。
もちろんキュービクルには波及事故を防止する機器も設置されているのですが、
それでも事故は意外と多く、最悪の場合、近隣地域に重大な影響を及ぼす場合があります。

 

キュービクルも適切な時期に部品や本体を交換しなくてはいけないのですが、たまにかなりの年代物のキュービクルを見かけます。
弊社の近隣の相模原や多摩地区には昔からの工業団地が多く、かなり年代物のキュービクルを使用している工場がまだあります。
中には50年物の現役キュービクルというのもありました。

 

私が以前営業で訪問したある工場では、キュービクルの破損事故で工場のラインがストップしたことがあったと社長が話してくれました。
キュービクル内は特殊な機器が多く、復旧まで3日間もかかったそうです。
そこまでならまだ良いのですが、その事故によって近隣1kmもの広範囲にわたって波及停電を起こしてしまったそうです。

もちろん電力会社には近隣住民からの問い合わせ電話が殺到したそうです。
このような場合、近くに大きな工場などがあると損害賠償を請求されるケースもあり、金額は洒落にならないようです(笑)
社長は笑いながら話してくれましたが、私は笑えませんでした。

そうなる前に交換しましょうという話なのですが、キュービクルの交換となると、施設規模にもよりますが、最低でも200万以上はかかるでしょう。
金額を知ってしまうと、古い機器を長く大事に使ってしまう気持ちも分かるのですが、実はキュービクル交換に適した効果的な補助金はいくつもあります。

 

本年度も「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」が閣議決定されており、平成29年度予算案672.6億円が計上される事になりそうです。
28年度の革命投資、ZEH、ZEBなどの各補助金が「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」として一緒の事業になり、
昨年度より予算は減りましたが効率の良い変圧器に交換するのに適した補助金は出てくる事でしょう。

その他にも各市区町村等の自治体や機構も独自に補助事業を行っています。

ただ予算は昨年度より軒並み厳しそうです。

補助金を使って、キュービクル交換をお考えの企業様は今から動いた方が良さそうです。
大停電の発生源となる前にキュービクルの設置年を調べてみてください。

 

 

 

(記: 高橋 努)

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https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1485139963/pixta_23844856_S_def8fl/pixta_23844856_S_def8fl.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1485139963/pixta_23844856_S_def8fl/pixta_23844856_S_def8fl.jpg?_i=AAaltenergy保守costdown今回はキュービクルの話をさせていただきます。   俗に言うキュービクルとは高圧受電設備の事を言います。皆さんも見た事があると思います。 コンビニの駐車場なんかにもある、コレです。 昔、通っていた小学校の裏庭にもコレがあって、子供ながらに何だろうな?と思っていました。 実はこの箱、発電所から送られてくる高い電圧の電気を、各施設で使えるように100Vや200Vに変圧して受電する装置で、 工場やオフィスビル、商業施設など電気を多く使用する施設に設置されており、太陽光発電でも高圧連系のシステムには設置されています。   このキュービクル、法令により月に一度の月次点検、年に一回の年次点検が義務付けられていますが、 やはり設置から15~20年も経過すると内部の機器は劣化してきます。 劣化したキュービクルをそのまま使用し続けると破損などで重大な事故をおこす場合があります。 もちろんキュービクルには波及事故を防止する機器も設置されているのですが、 それでも事故は意外と多く、最悪の場合、近隣地域に重大な影響を及ぼす場合があります。   キュービクルも適切な時期に部品や本体を交換しなくてはいけないのですが、たまにかなりの年代物のキュービクルを見かけます。 弊社の近隣の相模原や多摩地区には昔からの工業団地が多く、かなり年代物のキュービクルを使用している工場がまだあります。 中には50年物の現役キュービクルというのもありました。   私が以前営業で訪問したある工場では、キュービクルの破損事故で工場のラインがストップしたことがあったと社長が話してくれました。 キュービクル内は特殊な機器が多く、復旧まで3日間もかかったそうです。 そこまでならまだ良いのですが、その事故によって近隣1kmもの広範囲にわたって波及停電を起こしてしまったそうです。 もちろん電力会社には近隣住民からの問い合わせ電話が殺到したそうです。 このような場合、近くに大きな工場などがあると損害賠償を請求されるケースもあり、金額は洒落にならないようです(笑) 社長は笑いながら話してくれましたが、私は笑えませんでした。 そうなる前に交換しましょうという話なのですが、キュービクルの交換となると、施設規模にもよりますが、最低でも200万以上はかかるでしょう。 金額を知ってしまうと、古い機器を長く大事に使ってしまう気持ちも分かるのですが、実はキュービクル交換に適した効果的な補助金はいくつもあります。   本年度も「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」が閣議決定されており、平成29年度予算案672.6億円が計上される事になりそうです。 28年度の革命投資、ZEH、ZEBなどの各補助金が「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金」として一緒の事業になり、 昨年度より予算は減りましたが効率の良い変圧器に交換するのに適した補助金は出てくる事でしょう。 その他にも各市区町村等の自治体や機構も独自に補助事業を行っています。 ただ予算は昨年度より軒並み厳しそうです。 補助金を使って、キュービクル交換をお考えの企業様は今から動いた方が良さそうです。 大停電の発生源となる前にキュービクルの設置年を調べてみてください。       (記: 高橋 努) 保存-再生可能エネルギーの総合情報サイト-