単価が上昇している要因はいくつかあると思いますが、

1)シリコンの一大生産拠点であるウイグル自治区の問題
2)シリコンウェハーの生産が集中している中国での工場の火災問題
3)世界的な再生可能エネルギーの需要増に伴う、需給バランスの変化

いわゆる価格上昇要因を並べてみましたが、一方で価格下落要因は見当たらなかったりします。

 最近の傾向かもしれませんが、配管に使う鉄や、ケーブルに使われている銅の単価も上がっていますし、施工にまつわる工事の単価も十分に下がった状態になっていたりします。今後はむしろ施工を担ってもらえる職人の減少によって上昇していくのかもしれません。

 なんとなく今後設備の単価が上昇していくのでは、という雰囲気を漂わせつつ今回の記事を書いてしまっていますが、おそらくその通りになるのではないかと予測しています。

 なぜなら、そもそも太陽光発電設備から作られる電力の単価が十分に安いと言われる領域に来てしまっているからです。もし他の電源と比較して高すぎるということであれば、より価格を下げなければという圧力が加わってもおかしくないと思いますが、太陽光発電設備から生まれる電力の単価は、他の電源と比較しても最も安いと言われています(系統を安定させるための蓄電池やインフラに対しての投資はどうするのかという問題は差し置いていますが…)。

 加えて、昨今再生可能エネルギーの需要は鰻登りになっています。RE100を目指す企業も増えてきています。そもそも電源構成を見ても、再生可能エネルギーは2021年現在で20%にも満たないレベルだと思うのですが、今後はその電源を奪い合うという構図になっていくと考えます。今後、再生可能エネルギーの需要が伸びることで、その価値は上がっていくと思います。だからこそ、簡単に設置が可能な太陽光発電設備に関しては、設置できるところにどんどん設置していこうということになると思いますが、実情としては広い面積を有している場所にドンとつけることができる場所は減ってきてしまっています。

 これらのことを勘案していくと、太陽光発電設備単価の下落って、もうないのかもしれないと思ってしまいます。

記:髙橋 眞剛

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1627609892/22006254_s_u66y2r/22006254_s_u66y2r.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1627609892/22006254_s_u66y2r/22006254_s_u66y2r.jpg?_i=AAaltenergy法人自家消費 単価が上昇している要因はいくつかあると思いますが、 1)シリコンの一大生産拠点であるウイグル自治区の問題2)シリコンウェハーの生産が集中している中国での工場の火災問題3)世界的な再生可能エネルギーの需要増に伴う、需給バランスの変化 いわゆる価格上昇要因を並べてみましたが、一方で価格下落要因は見当たらなかったりします。  最近の傾向かもしれませんが、配管に使う鉄や、ケーブルに使われている銅の単価も上がっていますし、施工にまつわる工事の単価も十分に下がった状態になっていたりします。今後はむしろ施工を担ってもらえる職人の減少によって上昇していくのかもしれません。  なんとなく今後設備の単価が上昇していくのでは、という雰囲気を漂わせつつ今回の記事を書いてしまっていますが、おそらくその通りになるのではないかと予測しています。  なぜなら、そもそも太陽光発電設備から作られる電力の単価が十分に安いと言われる領域に来てしまっているからです。もし他の電源と比較して高すぎるということであれば、より価格を下げなければという圧力が加わってもおかしくないと思いますが、太陽光発電設備から生まれる電力の単価は、他の電源と比較しても最も安いと言われています(系統を安定させるための蓄電池やインフラに対しての投資はどうするのかという問題は差し置いていますが…)。  加えて、昨今再生可能エネルギーの需要は鰻登りになっています。RE100を目指す企業も増えてきています。そもそも電源構成を見ても、再生可能エネルギーは2021年現在で20%にも満たないレベルだと思うのですが、今後はその電源を奪い合うという構図になっていくと考えます。今後、再生可能エネルギーの需要が伸びることで、その価値は上がっていくと思います。だからこそ、簡単に設置が可能な太陽光発電設備に関しては、設置できるところにどんどん設置していこうということになると思いますが、実情としては広い面積を有している場所にドンとつけることができる場所は減ってきてしまっています。  これらのことを勘案していくと、太陽光発電設備単価の下落って、もうないのかもしれないと思ってしまいます。 記:髙橋 眞剛-再生可能エネルギーの総合情報サイト-