「必要な時に、必要なものを、必要な量だけ、いつでも使える。」


 この言葉だけを見ると本当に便利なもののように聞こえます。今で言う「サブスクリプションサービス」と言われる類のものかもしれません。  

食べ物に置き換えて見るとすごくわかりやすいと思います。「食べたい時に、食べたいものを、食べたい量だけ、いつでも食べられる。」
 

 ただし、こんな生活を送るためには、お抱えの料理人が常にいるとか、料理が上手でかつ献身的な人と結婚するとか、多くの人にとってはあまり現実的ではない話かもしれません。  

もちろん今回のテーマも「電力」ですので電力の話に戻します。
 

 少し前の電力のサービスの原則 は「電気は一般電気事業者(電力会社)が地域独占をしているため、ユニバーサルなサービスを展開しなければならない。」ということでした。  

 わかりやすく言うと、電力会社は要求されたら必要な量を必要な場所に届けなければならないと言うことです。その義務を果たす対価として、地域独占が認められるという考え方だったのです。個人的にはそれでよかったのではないかと思うのですが、電力も小売自由化に舵を切られてしまっています。理念は良いのですが、安定は澱みを生んでしまうということも当然あったと思います。  

 さて、その原則から再生可能エネルギーの固定価格買取制度(F I T)を考えてみます。「太陽光発電システムで発電したものを、一旦地域の電力会社に買い取ってもらい、それとは別に自分たちで必要な分は地域の電力会社から買う。」という事象を改めて書き出してみると、なんだか少し「非効率な感じ」がしますが、ユニバーサルサービスの原則に則ると、一旦集めるという発想は正しいように思います。
 

 むしろF I Tの高額な買取価格で購入するという仕組みのために利用されたという側面もありますが、太陽光発電システムを普及させると言う大義の一翼を担ったという事実もあります。F I Tという制度は様々な問題点を生んだと考えるものの、その役割を果たしたのではないかと思います。  

 産業用の買取単価は、初年度(2012年度)は40円/kWhでしたので、自分たちで使ってしまうのはもったいない、むしろ買い取ってもらわないと損をする言う時代でした。なぜなら、自分たちが電力会社から買っている単価はそれよりもずっと安かったからです。

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1608597810/history_01_nxrwfe_lvyvgw/history_01_nxrwfe_lvyvgw.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1608597810/history_01_nxrwfe_lvyvgw/history_01_nxrwfe_lvyvgw.jpg?_i=AAaltenergy初めての太陽光自家消費シリーズ発電自家消費連載「必要な時に、必要なものを、必要な量だけ、いつでも使える。」  この言葉だけを見ると本当に便利なもののように聞こえます。今で言う「サブスクリプションサービス」と言われる類のものかもしれません。   食べ物に置き換えて見るとすごくわかりやすいと思います。「食べたい時に、食べたいものを、食べたい量だけ、いつでも食べられる。」   ただし、こんな生活を送るためには、お抱えの料理人が常にいるとか、料理が上手でかつ献身的な人と結婚するとか、多くの人にとってはあまり現実的ではない話かもしれません。   もちろん今回のテーマも「電力」ですので電力の話に戻します。   少し前の電力のサービスの原則 は「電気は一般電気事業者(電力会社)が地域独占をしているため、ユニバーサルなサービスを展開しなければならない。」ということでした。    わかりやすく言うと、電力会社は要求されたら必要な量を必要な場所に届けなければならないと言うことです。その義務を果たす対価として、地域独占が認められるという考え方だったのです。個人的にはそれでよかったのではないかと思うのですが、電力も小売自由化に舵を切られてしまっています。理念は良いのですが、安定は澱みを生んでしまうということも当然あったと思います。    さて、その原則から再生可能エネルギーの固定価格買取制度(F I T)を考えてみます。「太陽光発電システムで発電したものを、一旦地域の電力会社に買い取ってもらい、それとは別に自分たちで必要な分は地域の電力会社から買う。」という事象を改めて書き出してみると、なんだか少し「非効率な感じ」がしますが、ユニバーサルサービスの原則に則ると、一旦集めるという発想は正しいように思います。   むしろF I Tの高額な買取価格で購入するという仕組みのために利用されたという側面もありますが、太陽光発電システムを普及させると言う大義の一翼を担ったという事実もあります。F I Tという制度は様々な問題点を生んだと考えるものの、その役割を果たしたのではないかと思います。    産業用の買取単価は、初年度(2012年度)は40円/kWhでしたので、自分たちで使ってしまうのはもったいない、むしろ買い取ってもらわないと損をする言う時代でした。なぜなら、自分たちが電力会社から買っている単価はそれよりもずっと安かったからです。-再生可能エネルギーの総合情報サイト-