■事例① 35kWで連系工事負担金が30万円!?

 

 

最初の事例は埼玉県越谷市で運送会社を経営するA氏。

新設した工場に、自家発電システムを屋根に取り付け、

余った電力を売電するという計画を立てました。

 

ちなみに、ご存知の方も多いかもしれませんが、

まずは売電までの手順を確認しましょう。

太陽光発電システムの詳細を設計した後、

「電力受給契約申込書」などの書類を電力会社に申請します。

この書類作成は専門的なため、施工業者が行うことが普通です。

そして、接続契約締結後、

経済産業省に対して「事業計画認定」の申請を行います。

認定取得後、施工業者が発電システムの設置工事を行い、

電力会社などの立ち会いのもとで

系統連系の作業を完了させてから、売電がスタートできます。

 

さて、A氏の話に戻ります。

もともとの契約電力が30kVAであったこと、

また、今回の太陽光発電システムの発電出力が29Wであったことから、

さほどの工事ではないと思っておりましたが、

その連系工事負担金はなんと「30万円」

A氏にとっては払えない金額ではありませんでしたが、

事前に想定していたものより高額であったため、

どのような工事をするのか施工業者から電力会社に確認をしました。

その結果、変圧器の交換工事として費用を請求されていたことが判明。

では、交換をせずに済むようシステムを変更すればよいのでは?と電力会社と交渉を重ね、

変圧器の設定変更(6,600∨から6,750∨ へのタップスイッチの切り替え)程度に済むことになりました。

金額は約2,000円。

条件としては発電出力を28kW以下にするということでした。

さて、発電出力を29kWから28kWに変更することによって生じる発電ロスといえば・・・

幸いなことにわずか0.1%程度でしたので、

A氏にも快諾していただくことができました。

電力会社の言うことを鵜呑みにしていただけでは、

払う必要がなかった費用を払ってしまうケースでした。

 

 

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