45坪2階建て住宅において考えられる規模として、
屋根面積…約75㎡、外壁面積…約300㎡、目地長さ…約400m
多く見積ってもこの程度の規模で納まる事が想定できます。

この規模の住宅のメンテナンスとして考えられるおおよその合計価格の相場は、
30万円(防水工事)+135万円(外壁工事)+40万円(目地工事)=205万円

外壁塗装工事における最高ランクの光触媒塗装を施したとしても、
30万円(防水工事)+1,80万円(外壁工事)+40万円(目地工事)=250万円

上記のシミュレーションより、およそ2倍の価格差があり、400万円という金額には遠く及びません。
30年後の価格帯を現在価値に置き換えたとしても疑問が残る数字で、30年以内によほどのハイパーインフレでも起こらない限り、
こういった価格水準に到達する事は考えにくいでしょう。

それ以前に30年後に掛かる費用を、今の段階からユーザーにコミットさせるという発想は、やや乱暴なビジネスモデルであるという印象を受けます。

メンテナンスの工法に特許を有している等、そういった類の特殊な工事をするならともかく、塗装工事及び防水工事自体は技術的に共通ており、
悪徳業者に引っ掛からない限り、一定の水準でのクオリティは期待できます。

ハウスメーカー経由でメンテナンスを依頼する場合、そのハウスメーカーお抱えの業者に委託という形になるので、
悪徳業者に引っ掛かるというリスクは少なくとも回避できるのかもしれませんが、地場の塗装業者と比較して、
クオリティが変わらないのであれば、この価格差は悪徳業者並みかもしれません。

ハウスメーカーのお抱えの業者といっても、それらの業者は、その他のハウスメーカーや工務店の仕事を請負っており、
必ずしも、そのハウスメーカーに特化しているという訳ではありません。
ハウスメーカーの施工部は現場を監督するというのみで、実行は我々が通常アクセスできる規模の工事会社が行っているというのが実態です。

ここまで見てくると、ハウスメーカーに頼まなければ行けない事情はメーカー側の事情が色濃く反映されているように感じる。
太陽光の設置もメーカーでなければならない必然性は見つけられない。

(次回「ALCには穴をあけれないのか」へ続く)

 

(記:杉村健吾)

 

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1478848666/564d9c3575fe65024a1a102173200624_gcodl0/564d9c3575fe65024a1a102173200624_gcodl0.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1478848666/564d9c3575fe65024a1a102173200624_gcodl0/564d9c3575fe65024a1a102173200624_gcodl0.jpg?_i=AAaltenergy技術simplelay45坪2階建て住宅において考えられる規模として、 屋根面積…約75㎡、外壁面積…約300㎡、目地長さ…約400m 多く見積ってもこの程度の規模で納まる事が想定できます。 この規模の住宅のメンテナンスとして考えられるおおよその合計価格の相場は、 30万円(防水工事)+135万円(外壁工事)+40万円(目地工事)=205万円 外壁塗装工事における最高ランクの光触媒塗装を施したとしても、 30万円(防水工事)+1,80万円(外壁工事)+40万円(目地工事)=250万円 上記のシミュレーションより、およそ2倍の価格差があり、400万円という金額には遠く及びません。 30年後の価格帯を現在価値に置き換えたとしても疑問が残る数字で、30年以内によほどのハイパーインフレでも起こらない限り、 こういった価格水準に到達する事は考えにくいでしょう。 それ以前に30年後に掛かる費用を、今の段階からユーザーにコミットさせるという発想は、やや乱暴なビジネスモデルであるという印象を受けます。 メンテナンスの工法に特許を有している等、そういった類の特殊な工事をするならともかく、塗装工事及び防水工事自体は技術的に共通ており、 悪徳業者に引っ掛からない限り、一定の水準でのクオリティは期待できます。 ハウスメーカー経由でメンテナンスを依頼する場合、そのハウスメーカーお抱えの業者に委託という形になるので、 悪徳業者に引っ掛かるというリスクは少なくとも回避できるのかもしれませんが、地場の塗装業者と比較して、 クオリティが変わらないのであれば、この価格差は悪徳業者並みかもしれません。 ハウスメーカーのお抱えの業者といっても、それらの業者は、その他のハウスメーカーや工務店の仕事を請負っており、 必ずしも、そのハウスメーカーに特化しているという訳ではありません。 ハウスメーカーの施工部は現場を監督するというのみで、実行は我々が通常アクセスできる規模の工事会社が行っているというのが実態です。 ここまで見てくると、ハウスメーカーに頼まなければ行けない事情はメーカー側の事情が色濃く反映されているように感じる。 太陽光の設置もメーカーでなければならない必然性は見つけられない。 (次回「ALCには穴をあけれないのか」へ続く)   (記:杉村健吾)  -再生可能エネルギーの総合情報サイト-