◆ダックカーブ現象が進むと、電気料金が上がる?!

 

日本でダックカーブ現象が起こっているのは、主に九州地方です。

 

九州は、国内でもっとも太陽光発電が盛んな地域。

今年4月末には、九州全体の電力需要の7割以上を太陽光発電でカバーしています。

 

「エコでいいじゃない」とつい考えてしまいがちですが、

むしろエコとは真逆の状況に陥っていました。

前ページでご紹介したように、夕方から夜にかけて太陽光による発電量が急落。

同時に、電力需要もピークに達したため、

九州電力は火力発電の出力をアップさせて対処したのです。

 

このときは無事に対処できたわけですが、

一気に電力需要が高まることで発電の調整が追いつかず、

供給不足になる可能性も出てきました。

 

そうした状況に陥るのを防ぐために

九州電力は揚水発電にも力を入れていますが、

万一の場合に備えて、化石燃料を大量に準備する必要もあります。

皮肉にも、太陽光発電の普及が

化石エネルギーに頼らざるを得ない状況を生んだというわけです。

 

そうなると、環境問題もさることながら、電気料金がどうなるのか気になります。

需要が高まれば、価格が上がるのが経済の大原則だからです。

太陽光発電の恩恵を受けることができず、電力需要も高い

夕方から夜にかけての時間帯の電気料金が上がることは十分に考えられます。

 

◆電力卸価格は、すでに16時~18時が最高値!

 

実は、電力卸価格にはすでにその傾向が表れはじめています。

電力自由化を受けて設立された日本卸電力取引所のスポット市場データを見てみましょう。

 

[出典:JEPXのウェブサイト 2017年11月16日(木)のスポット市場]

 

グラフを見れば一目瞭然ですが、

15時くらいからぐんぐん価格が上がり、ピークを迎えたのは17時。

19時を過ぎると価格が落ち着いていることがわかります。

ここまで差があると、今は昼間と夜間で分けているだけの

電力会社の電気料金プランが変わってくるかもしれません。

 

 

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1511481905/115454_bmhe9b/115454_bmhe9b.jpg?_i=AAhttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/images/f_auto,q_auto/v1511481905/115454_bmhe9b/115454_bmhe9b.jpg?_i=AAaltenergy蓄電offgridhouse      ◆ダックカーブ現象が進むと、電気料金が上がる?!   日本でダックカーブ現象が起こっているのは、主に九州地方です。   九州は、国内でもっとも太陽光発電が盛んな地域。 今年4月末には、九州全体の電力需要の7割以上を太陽光発電でカバーしています。   「エコでいいじゃない」とつい考えてしまいがちですが、 むしろエコとは真逆の状況に陥っていました。 前ページでご紹介したように、夕方から夜にかけて太陽光による発電量が急落。 同時に、電力需要もピークに達したため、 九州電力は火力発電の出力をアップさせて対処したのです。   このときは無事に対処できたわけですが、 一気に電力需要が高まることで発電の調整が追いつかず、 供給不足になる可能性も出てきました。   そうした状況に陥るのを防ぐために 九州電力は揚水発電にも力を入れていますが、 万一の場合に備えて、化石燃料を大量に準備する必要もあります。 皮肉にも、太陽光発電の普及が 化石エネルギーに頼らざるを得ない状況を生んだというわけです。   そうなると、環境問題もさることながら、電気料金がどうなるのか気になります。 需要が高まれば、価格が上がるのが経済の大原則だからです。 太陽光発電の恩恵を受けることができず、電力需要も高い 夕方から夜にかけての時間帯の電気料金が上がることは十分に考えられます。   ◆電力卸価格は、すでに16時~18時が最高値!   実は、電力卸価格にはすでにその傾向が表れはじめています。 電力自由化を受けて設立された日本卸電力取引所のスポット市場データを見てみましょう。   [出典:JEPXのウェブサイト 2017年11月16日(木)のスポット市場]   グラフを見れば一目瞭然ですが、 15時くらいからぐんぐん価格が上がり、ピークを迎えたのは17時。 19時を過ぎると価格が落ち着いていることがわかります。 ここまで差があると、今は昼間と夜間で分けているだけの 電力会社の電気料金プランが変わってくるかもしれません。    -再生可能エネルギーの総合情報サイト-