全国150人のEneleaksファンの皆様、こんにちは!!(こんにちは!!)

今回は太陽光発電業界ではある意味「タブー」とされている「北面設置」に関して、考察してみたいと思います。
今回もギリギリのラインまで突っ込んでいきたいと思います!
いや、恐らくテーマ的にギリギリも何もないと思いますので、私個人の見解を包み隠さずお伝えしたく思います。

 

改めまして…太陽光発電において最適な発電量を得るための条件のひとつが、パネルを載せる面がどの方位か?ということです。
下記のような絵を見たことがあるという方も多くいらっしゃると思います。
これは南面に設置した場合の発電量の効率を100%とした場合、各面に設置した場合どれぐらいの効率になるか?を示しています。
北面については「お勧めできません」という表記ですが、実際は条件によって50~70%ぐらいになると言われています。
北面設置で主に問題とされているのが、①光害 ②発電効率 ということは既に皆様もご存知かもしれません。

ところで、「北面設置を勧めてくる業者には要注意です。」と謳っている方が多くいらっしゃいます。
私個人の見解としましては、そういう業者を「必ずしも要注意」とは考えません。
半分正解、半分不正解ということです。
正当なプロセスを得た上での提案であれば、それがきっと最良の提案だと言えると考えます。

なぜならどの面に設置するか?を最終的に決めるのはお客様ご自身であり、
「光害の原因となるから」「南面と比べて効率が悪いから」というご説明は当然差し上げるべきですし、現場における反射角度などを確認した上で、
もし近隣の方にご迷惑をかける可能性があるのであれば予め相談して頂いたり、発電量の効率についても納得頂いた上であれば、大きな問題とはなりにくいでしょう。

 

それではまずは①光害 にフォーカスしてみたく思います。
最近の事例ですと、2012年に横浜市で起きた訴訟があります。

日経アーキテクチュアに記事が出ていました。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20150209/691470/

争点は「パネルの反射光害が、受忍限度を超えるか否か」でしたが、
結論から言うと一審判決は「受忍限度を超える」という判決を出し、
これを「不当な判決」と捉えたタマホームが上訴した結果、二審判決においては「被害回避は容易」として一審判決を覆したわけです。

しかし、タマホームが提出した証拠の中に、「太陽光発電パネルと陶器の瓦やスレート瓦といった他の屋根材を並べて約2mの距離から輝度計で測定したとき、
太陽光発電パネルの輝度が最も低かった」というのは「本当か?」と思ってしまいますね。今度、輝度計を買ってきて実験してみたいと思います。
今では防眩処理が施されている太陽光パネルもあるぐらいですので、各パネルメーカーもこの訴訟をセンシティブに捉えたのだと思います。
しかしながら、この「光害」については重要な点を見落としているということにお気づきの読者はどれぐらいいらっしゃるのでしょうか。

北面に設置すると反射光害の原因となるため設置はお勧めしない」というのは一見的を得ている見解のように思えます。
下の図を見て下さい。
れはJPEA(太陽光発電協会)が出している「太陽光発電システムの反射光トラブル防止について」の資料の中にある反射光の一例ですが、
反射するのは北面に設置したパネルに当たった光だけではない、ということです。
位置関係によっては、東面や西面に設置したパネルに反射した光も光害の原因と成り得るわけです。

だとすると、ご近所への配慮が必要なのは、必ずしも北面だからという理由に限定されないと言えるのではないでしょうか!?
これだけでタブーとは言えないはずです。東西面への設置もタブーとなる可能性を十分に秘めていますから…。

では、②発電効率はどうでしょうか?
2010年11月、「北屋根だけどどうしても太陽光発電をやりたい!」というお客様が当時営業であった私にご連絡頂きました。その時の発電量シミュレーションは下記の通りです。

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屋根勾配が4寸であったため、68%という試算でした。そのお客様は「それでも良い!売電がしたい!」というお客様でした。
念願かなって設置した太陽光発電システム、その結果は!?といいますと、下記の通りのご報告を頂いております。

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メーカーの発電量シミュレーションはクレーム防止のために、実際よりも多少低く算出されることはよくある話ですが、
想定していた68%という目標値を大きく超える結果となりました(平均82.1%)。
この結果にはお客様も大満足で、その後ご自分で空いている土地を探してこられ、50kW規模の太陽光発電設備をいくつも所有される結果となりました。

 

ここまでお読み頂き、「きっと2010年(売電単価が48円/kWh)に設置したから北屋根でも元が取れたのだ」とお思いになる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
そこで、下記の事例を用いて独自に試算をしてみました。(発電量はシミュレーション値を使用)

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【設定条件】

・メーカーはとにかく安ければどこでも良いが3kW以上は載せたい
・近隣に光害による迷惑をかける可能性は極めて低い

【試算】

まず1.77kWシステムですが、年間予想発電量は1,060kWh×1.77kW=1,876kWhとなります。
設置にかかる費用は下記の通りです(概算による試算ですので、この金額でお売り出来るかはご相談を)。

・1.77kWシステム合計:558,000円(税抜・工事費込・足場代込)

次に3.54kWシステムですが、年間予想発電量は1,060kWh×1.77kWh=1,876kWhおよび
721kWh×1.77kWh=1,276kWhの合計である3,152kWh(効率にして84%)。
・3.54kWhシステム合計:848,000円(税抜・工事費込・足場代込)

さぁ、一気に比較してみましょう!

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※年間メリットは、東京電力従量電灯Bにおける「第3段階料金」が30.02円であるため、
平成28年度の売電単価31円とほぼ一緒であることから便宜上発電量×31円で試算しています。

 

な!な!な!なんと!!

 

北面に設置したほうが回収年数も早いのですね!

 

もう一度書きます。

 

【設定条件】

・メーカーはとにかく安ければどこでも良いが3kW以上は載せたい

・近隣に光害による迷惑をかける可能性は極めて低い

これで初期コストの差異が問題ないのであれば、お勧めしない方が悪ではないか?とさえ感じます。

 

《結論》

  1. 太陽光、北面パネル設置は本当にタブーか?
  2. タブーどころか、条件さえクリア出来ているのであれば載せない理由はない。

 

ではでは。

 

(記:田中圭亮)

 

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