Share on LinkedIn
Pocket


ベースロード市場の概要

ベースロード市場は、スポット価格のエリア間格差をなくすため「北海道」「東北・東京」「西日本」の3エリアに分けて年3回(7月、9月、11月)の取引が行われます。

取引はシングルプライスオークションによって決まります。商品の受渡しは電力先物市場と同じようにスポット市場を介して行われ、基準エリアプライスと取引価格との差額を精算します。これにより購入側は年間固定価格で電気を調達できることになります。

主な売り手となる大手電力会社とJパワーには、ベースロード電源の市場供出量が決められていて、以下の計算式から算出されます。

※全国の新電力シェアが12%の場合、供出量は約560億kWhと試算されています。

出典:
電力ガス取引監視等委員会ホームページ より
https://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc_keika/pdf/003_07_00.pdf

大手電力会社からの供出上限価格は、稼働するベースロード電源の燃料費と固定費に加え、稼働していない電源の固定費も加算し、受渡期間想定発電量で割って算出します。

出典:
電力ガス取引監視等委員会ホームページ より
https://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc_keika/pdf/003_07_00.pdf


今後の課題

2019年度は3回のオークションが行われました。合計の売り入札量は7,090.6MW、買い入札量は2,462.2MWとなり、買い入札は量は売り入札量の約3分の1程度という低調な結果に終わりました。

スポット市場と違い、ベースロード市場での売り入札価格には未稼働電源を含む固定費が加算されるので、必ずしもスポット市場より安くなるとは限りません。運転コスト並みの安値を期待した買い手側からは、価格を固定化できるメリットを差し引いても、期待した価格よりも高く、なかなか入札したいという気にならないという声が聞かれているようです。まだまだベースロード市場は機能していないと言っていいでしょう。

現状では新電力がベースロード市場で調達した電力で、大口需要家と契約するということは無理だと言われており、新電力にとって厳しい環境はまだまだ続きそうです。




記:高橋 努

https://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/image/upload/h_426,w_1024/v1593047925/box-image1_lcmzcw.jpghttps://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/image/upload/c_crop,h_526,w_526,x_369,y_0/h_150,w_150/v1593047925/box-image1_lcmzcw.jpgaltenergy個人噛み砕きシリーズ法人連載ベースロード市場の概要 ベースロード市場は、スポット価格のエリア間格差をなくすため「北海道」「東北・東京」「西日本」の3エリアに分けて年3回(7月、9月、11月)の取引が行われます。取引はシングルプライスオークションによって決まります。商品の受渡しは電力先物市場と同じようにスポット市場を介して行われ、基準エリアプライスと取引価格との差額を精算します。これにより購入側は年間固定価格で電気を調達できることになります。主な売り手となる大手電力会社とJパワーには、ベースロード電源の市場供出量が決められていて、以下の計算式から算出されます。 ※全国の新電力シェアが12%の場合、供出量は約560億kWhと試算されています。 出典: 電力・ガス取引監視等委員会ホームページ より https://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc_keika/pdf/003_07_00.pdf 大手電力会社からの供出上限価格は、稼働するベースロード電源の燃料費と固定費に加え、稼働していない電源の固定費も加算し、受渡期間想定発電量で割って算出します。 出典: 電力・ガス取引監視等委員会ホームページ より https://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc_keika/pdf/003_07_00.pdf 今後の課題 2019年度は3回のオークションが行われました。合計の売り入札量は7,090.6MW、買い入札量は2,462.2MWとなり、買い入札は量は売り入札量の約3分の1程度という低調な結果に終わりました。スポット市場と違い、ベースロード市場での売り入札価格には未稼働電源を含む固定費が加算されるので、必ずしもスポット市場より安くなるとは限りません。運転コスト並みの安値を期待した買い手側からは、価格を固定化できるメリットを差し引いても、期待した価格よりも高く、なかなか入札したいという気にならないという声が聞かれているようです。まだまだベースロード市場は機能していないと言っていいでしょう。現状では新電力がベースロード市場で調達した電力で、大口需要家と契約するということは無理だと言われており、新電力にとって厳しい環境はまだまだ続きそうです。 記:高橋 努-再生可能エネルギーの総合情報サイト-
1 2