昨日たまたま弟が来ていたので電池の話をした。

弟の家庭では、今年の夏は全く売電しなかったと言っていた。やはり相当天気が悪かったみたいだ。

彼の家の庭は狭いので、大きな電池は入らないようだ。色々と話をしているうちに福島原発の廃炉のためのロボットは、事故から6年も経っているのにあの程度しか動かないのかと、文句を言っていた。「もう少し早く開発できないのか」と。

私自身はあんなものかとは思う。

なぜなら、放射線量が高いところで機械を動かすのは非常に難しいからだ。ロボット開発者は高線量下での経験は今回が初めてである。

時間がかかるのも無理はないわけだ。

 

 

 

 

 

つまり原発の事故が起こった後の収束に向かっての想定は、通常の我々の技術ではカバーしきれていないことになる。

おそらく現場は全て、ゼロからの試行錯誤になっているはずである。放射線量が高いと言うのはそういうことだ。

事故直後に、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が「収束には何十年もかかる」と言っていた。私も頭ではそう理解しているが、感情的にはなかなか受け入れることができない。

なぜなら人間のタイムスパンはそんな長いスパンを感じることはできないと思うからだ。

今また原子力規制委員会では、事故を起こした東京電力に対して「原発事業者として適格性がある」ということを言い始めている。

しかも柏崎刈羽原子力発電所は、震度6強で事故を起こして止まり、その後長期間稼働できていなかった原発だ。

当初、数百ガル(加速度の単位)で設計されたプラントに対し、「数倍の揺れにも耐えられる」と言う荒唐無稽な結論を出して無理やり稼働させようとしている。

原発の再稼働、特に耐震設計に関しては意見したいことがたくさんあるが、それはまた別の機会にしておこう。

(記:小野 令)

 

 

*******************************記者紹介************************************

元構造解析技術者。地震大国日本で、原発再稼働に対して異議を唱える。

25年前から埼玉県ときがわ町をフィールドとした月イチ林業隊にて間伐、下草刈り活動を

継続中。定年後、多摩市グリーンボランティアに参加。DIY好き。現在はフレンドツリーサポーターズの副代表を務める。

年間50日程、山仕事に従事している。

 

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