過去、2回に亘ってお送りしてきました「世界で最も安全な蓄電池Aspenの性能評価」シリーズですが、
今回が一応「完結編」ということで結局どうだったのか?ということをお話したく思います。

前回、DC/ACインバータの効率の問題から、蓄電池自体の性能を正しく評価できていなかったということがわかりました。

問題は「変換」の際に生じるロスです。

「直流のまま試験できる装置があれば・・・」
そんな都合が良いものが・・・

 

 

ありましたよ!

 

 

直流電子負荷というものが!

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この直流電子負荷とは、文字通りDCで使用できる負荷ということで、蓄電池の性能評価などを目的として開発された装置のようです。

蓄電池の評価という点では、ドラえもんのどこでもドアよりも役に立ちますね。
ドラえもんと言えば、何で動いているのですかね?
一説では「核融合に近いもの」とされているようですが、少なくとも電気ではなさそうです。

さて、この直流電子負荷がいったいおいくら万円するのか、ネットで調べてみました。

楽天市場では228,000(税抜)

ちなみに菊水電子工業のPLZ164Wというやつです。
負荷としては165Wのものですね。一番安くてこの値段です。

ですが、仕様書を見ると「1.5Vまで電流を流せる」とあります。
1.5Vって…前回のDC/ACインバータでさえ36Vまでだったのに…

 

さすが専用の試験機、という感じです。

 

 

もうここまできたら後戻りはできない!

さぁ買うぞ!

 

 

 

ヤフオクで

 

 

 

本当にヤフオクって便利ですよね。
PLZ164Wで検索したところ、ありましたよ。

70,000円台で♡

今までで一番高い装置ですが、背に腹はかえられません。

 

落札したものが到着したのは年末年始休暇の最中であったため、実験が出来たのは始業日であった1月5日でした。

 

朝、会社にくると社長のデスクの上に届いておりました。
どうやらデータロガーがあるという情報はキャッチしていましたので、
まずはマニュアルを読みながらデータの測定方法を調べたり、ソフトウェア(ロガー)のインストールやらの準備もあり、
また年始の神社参拝も重なって、何だかんだ落ち着いたのが16時半です。

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ロガーに関しては、こんな感じに放電モード(定電流・定電圧・定電力など)を選択でき、
電圧がどれぐらいになった時にロガーを止めるか、という設定をします。
データも1分ごとに取る設定にしまして、何となく最初ということもあり、30V(前回は36V)まで引っ張ることにしました。

 

さぁ、いよいよこのAspenの真価を存分に発揮できる環境が整いました!

 

 

思う存分、出し続けるがいい!

 

 

 

ん?

 

待てよ。

 

 

 

肝心の蓄電池の残量を測るのを忘れていました。

 

「開放電圧を測定することで、電池の充電状態が分かる」ということは前々回お伝えしたとおりです。

世界で最も安全な蓄電池Aspenの性能評価(軽い気持ちでセラムヒート編)

 

 

テスターで計測してみました。

 

 

51.8V…。

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半分ぐらいになってるやんけ!?

 

 

うっかりしていました。

 

 

急遽、蓄電池を充電することになりました。
充電開始時間は16時40分です。

 

が、まぁ半分ぐらい残っているのであれば恐らく、2~3時間も充電すれば満タンになるだろうと思います。

どうやって満タンかを判断するか?ということについては、充電に使用しているチャージコントローラのLEDランプがレッドからグリーンに変わった時です。
これはいわゆるアブソーブ充電からフロート充電に切り替わることを意味します。
これらの充電プロファイルについてはまた別の機会に…ということで、要はLEDランプがグリーンになれば充電完了です。

 

 

グリーンになれば!

 

 

充電開始から3時間が経過しました。時刻は21時40分です。

 

 

 

全然、終わる気配が見えません(泣)

 

 

 

4時間が経過しました。時刻は22時48分、まだ充電が終わりません。

 

そこから1時間半が経過しました。時刻は0時18分。
終電がなくなりましたが、まだ充電が終わりません。もはや根気比べです。

 

そして0時36分、ついにLEDランプがグリーンに変わりました!!

 

そして、ジムでのトレーニングを終えた社長がたまたま会社に戻ってきてくれまして、送ってもらえることになりました。(ラッキー♪)

 

1月6日0時45分、今度こそ放電開始です!

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こちらのロガーにある通り、放電には14時間23かかりました。
3Aぐらいの放電電流設定だとなかなかの時間がかかりますね…。

 

30分ごとにまとめてグラフ化したのがコチラです。

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出力としては2,030.82Whでした!

 

定格容量が2,200Whなのに2,030Whだったの?

 

実はそんな簡単な話ではありません。

 

蓄電池は温度によって、取り出せる容量が変わるのです。

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実験時の室内温度は恐らく10℃前後の環境下であったと思われます。
そうすると、グラフからは約80%の容量になってしまうということが読み取れます。
つまり、2,200Whという定格容量の条件である30℃を性能評価の前提とするのであれば、

2,030.82Wh÷80%=2,538.53Wh

これがこのAspenの真の性能と言えるということです!

 

2.2kWhとはうたいながらも、2.5kWh程度の実力がある…

 

実効容量は定格容量より減る、ということが常識であった蓄電池業界において、その概念を覆す次世代の蓄電池の存在を確信した日。

 

今年はものすごい年になりそうだ、という予感がした年初の出来事でした。

 

 

 

 

(記:田中圭亮)

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