なぜタイなのか

 

「タイが好きだから」

 

今回、世界のFIT事情をレポートを依頼されて、どの国をレポートすべきか考えた時、
真っ先に思い浮かんだのはタイだった。
その理由を聞かれれば、
「タイが好きだから」
意外に適切な言葉が思い浮かばない。

なぜ好きなのか。
個人的な感想なのだが、
タイの人は「太陽が恵みである」という感覚が心の底から身についているように感じる。
私も仕事柄、屋根の上に登って作業をすることがあるが、
真夏の屋根の上のジリジリ感は半端ない。
日本人はそのジリジリ感をちょっとしかめっ面しながら受け入れているように思う。
同じようにタイに行くと普通に歩いていても、そのジリジリ感が感じられるのだが、
その中で歩いていたり、作業しているタイの人を見ると、
微笑みを浮かべながら太陽を受け入れているように感じてしまう。
その笑顔見ているのが好きなのだ。

合わせて、現地の日本法人と連携しながら、タイでのビジネスを展開する話もここに来て急ピッチで進み始めている。
幸いなことにこのレポートの依頼を受けた際に、そのビジネスがらみでタイの出張の予定もあったので、
現地での最新の情報を届けられればと思い、飛行機に飛び乗ったのであったが、、、

 

タイでの衝撃


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まず最初にタイの生活スタイルや電気事情を簡単にまとめておきたい。

タイはASEAN諸国の中ではインドネシアに次ぐGDPを誇り、一人当たりGDPでも、
シンガポール、ブルネイ、マレーシアに次いで4位の$6,000弱を稼ぐタイですが、それでも日本の18%程度でしかない。
その中で電気代は4バーツ/kwhほど。
1バーツは日本円にして3円ほどなので、日本円にすると12円/kwh。
所得から考えると電気代は結構高い(①)

多くの家庭は夫婦二人で稼ぎに出ている。
日本で言うダブルインカムだが、そんな余裕の感じられる言葉ではなく、生活のためには当たり前にそうしている状況だ。
この状況は一方で日中は誰も家にいないということを指している。
この生活スタイルから推測出来るのは、日中家庭では電気はあまり使われない(②)

日射量は多い。発電の観点から見ると、日本の4-5割増しの発電量が稼ぐことが出来る。
まさに太陽の恵みをもっとも受ける国なのだ。(③)

そして①②③を合わせて考えられる結論は明確だ。
一般の戸建に太陽光発電を設置して、日中に発電したものをできるだけ売電する。
そして、それは我々が提供できるソリューションでもある。

そんな思いを持ちながら、若干気分の高揚を感じながらタイの国へ降り立った。
まずはと思い軽い気持ちで入った電気屋で、タイの売電単価っていくらかを尋ねてみた。
いくらで売電出来るかによって、我々の考えているソリューションが受けいられるかが決まるからだ。

軽い気持ちで聞いた我々に返ってきた言葉は衝撃的だった。

 

 

「昨年、2016年10月時点において、家庭用太陽光発電施設に関してもグリットへの逆潮流を停止する(控える)よう指導が行われました。」
(ようは売電が不可になった)

 

 

(・・・・・・・)

 

 

しばし全員が言葉を失った。

 

 

 

再生可能エネルギーの今後の可能性

 

冷静さを取り戻した我々は事態をようやく理解出来た。
ようは、太陽光販売業者は新たに太陽光発電モジュールを設置する際には自家消費モデルを採用せざるを得ない状況の様だということ。

これは非常に影響が大きい政策変更だ。
再生エネルギー業界にいる我々のような会社からすると、今後再生エネルギー発電設備を提供し続けることが出来るかどうかの瀬戸際とも言える状況。

タイ政府は、2007年以来FITを設定し再生エネルギーの積極的な導入を図ってきていた。
大規模発電所に関していえば、既に新規の設置申請は許可されなくなってきていると情報は得ていた。
今回、家庭用に関して言われている通達が、政策転換からなのか、スピード調整なのか不明だが、少なくとも、
この状況の下では、太陽光発電を筆頭とした再生エネルギー施設設置にあたっては、蓄電池が必需品になることが明確になった。

幸いなことに、日本と多少事情が異なり、タイにおいては自家消費モデルであってもメリットが出せそうな素地がある。
日本だと日中発電した電気を貯めこんで夜に使うというモデルは、
それほど深夜帯に電気を使う需要がないのでメリットを感じずらい側面がある。
一方、タイは暑い。昼も夜も暑い。
そして今経済成長を続けるタイでは「エアコン」が爆発的に普及し始めている。
寝る時もエアコンをつけている生活スタイルが浸透し始めている。
夜電気を使う生活スタイルと電気代の単価の高さ。

 

良い蓄電池さえあれば、タイの人に受け入れられるソリューションを展開出来る。

 

それが我々のたどり着いた結論だ。

 

 

※今後のタイビジネスの展開についてはまた別途リポートします。
お楽しみに。

 

 

(記:齋藤康弘)


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