田淵電機三相パワコン(EPU-T99P5-SFL)

 

「太陽光発電の低圧連系で三相パワコンを使うメリットはないのではないか」 私はそう思っていました。
住宅用はもちろん、低圧の産業用システムでも、お決まりのように単相のパワコンを使い機材の選定をしていましたし、
動力電線しか来ていない場所ではない限り、三相のパワコンを使うのはデメリットでしかないと思っていました。

そう言えば、産業用案件に携わるようになってすぐ、高圧案件なのに単相パワコンを並べた提案資料を作り、
上司にどやされた事がありました。
お客様にお見せする前に気付いてもらい助かりましたが、私はそれぐらい三相パワコンを避けていました(笑)



では低圧連系で三相パワコンを使用するメリットとは何なのでしょう?

「単相パワコン(以降PCS)より三相PCSの方が効率が良いので沢山売電できる」というような事がネットでチラホラ書かれていますが、
それは正しくないと思います。

10kWクラスの三相PCSは同容量の単相PCSより概ね変換効率は悪くなります。
ただし三相PCSは電線を細くできるので伝送効率が良く、電柱まで距離がある場合などは送電でのロスが少なくなります。
ここまで効率という事で比べるとトントンでしょうか。

価格も比べなくてはダメでしょう。
少し前まで、このクラスの高周波絶縁トランス方式パワコンの3相と単相の価格差は10万程だったと思います。
その差額も現在では半分以下には、なっていますが、価格という面ではまだ単相の方に分があるでしょう。
それでは低圧連系における三相PCSのメリットとデメリットを少しまとめてみます。


【メリット】

・200Vの方が電圧範囲が広いので電圧抑制がかかりにくい
・最大入力電圧が高く単相より直列枚数を多く出来る
・CTセンサー式の売電メーターが不要。
・電柱が遠い場合も長距離送電でのロスが少ない

 

【デメリット】

・単相PCSより価格が高い
・出力のラインナップが少なく、組み合わせが限られる
・対応している外部接続機器が少ない
・絶縁トランスが必要 (高周波絶縁トランス方式は不要)
・絶縁トランスを外部に設置する場合はロスが生じる
・単相PCSより概ね保証期間が短い(メーカーによる)

比べてみるとデメリットの方が多いような気がしますが…

 

今は過積載という考え方が主流になりつつあり、3相PCSのメリットは確実にあると言えます。

それは単相PCSより3相PCSの方が最大入力電圧が高いのでモジュール直列枚数を多くする事ができるからです。
その結果、最大接続枚数は増え、同じ低圧システムでもより多くの電気を発電する事が可能となります。
もう一つ、電圧範囲が広く電圧抑制がかかりにくいというのも大きなメリットだと言えます。
総合的に考えるとデメリットよりメリットの方が圧倒的に多い事がお分かりでしょうか。
今、低圧連系でシステムを組むのであれば、私は迷わず三相200Vのパワコンでのスーパー過積載を選択します。

 

 

(記:高橋努)

 

 

http://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/image/upload/h_682,w_1024/v1481248700/pixta_22985095_M_a21xot.jpghttp://res.cloudinary.com/hv7dr7rdf/image/upload/c_crop,h_853,w_853,x_213,y_0/h_150,w_150/v1481248700/pixta_22985095_M_a21xot.jpgaltenergy創る田淵電機三相パワコン(EPU-T99P5-SFL)   「太陽光発電の低圧連系で三相パワコンを使うメリットはないのではないか」 私はそう思っていました。 住宅用はもちろん、低圧の産業用システムでも、お決まりのように単相のパワコンを使い機材の選定をしていましたし、 動力電線しか来ていない場所ではない限り、三相のパワコンを使うのはデメリットでしかないと思っていました。 そう言えば、産業用案件に携わるようになってすぐ、高圧案件なのに単相パワコンを並べた提案資料を作り、 上司にどやされた事がありました。 お客様にお見せする前に気付いてもらい助かりましたが、私はそれぐらい三相パワコンを避けていました(笑) では低圧連系で三相パワコンを使用するメリットとは何なのでしょう? 「単相パワコン(以降PCS)より三相PCSの方が効率が良いので沢山売電できる」というような事がネットでチラホラ書かれていますが、 それは正しくないと思います。 10kWクラスの三相PCSは同容量の単相PCSより概ね変換効率は悪くなります。 ただし三相PCSは電線を細くできるので伝送効率が良く、電柱まで距離がある場合などは送電でのロスが少なくなります。 ここまで効率という事で比べるとトントンでしょうか。 価格も比べなくてはダメでしょう。 少し前まで、このクラスの高周波絶縁トランス方式パワコンの3相と単相の価格差は10万程だったと思います。 その差額も現在では半分以下には、なっていますが、価格という面ではまだ単相の方に分があるでしょう。 それでは低圧連系における三相PCSのメリットとデメリットを少しまとめてみます。 【メリット】 ・200Vの方が電圧範囲が広いので電圧抑制がかかりにくい ・最大入力電圧が高く単相より直列枚数を多く出来る ・CTセンサー式の売電メーターが不要。 ・電柱が遠い場合も長距離送電でのロスが少ない   【デメリット】 ・単相PCSより価格が高い ・出力のラインナップが少なく、組み合わせが限られる ・対応している外部接続機器が少ない ・絶縁トランスが必要 (高周波絶縁トランス方式は不要) ・絶縁トランスを外部に設置する場合はロスが生じる ・単相PCSより概ね保証期間が短い(メーカーによる) 比べてみるとデメリットの方が多いような気がしますが…   今は過積載という考え方が主流になりつつあり、3相PCSのメリットは確実にあると言えます。 それは単相PCSより3相PCSの方が最大入力電圧が高いのでモジュール直列枚数を多くする事ができるからです。 その結果、最大接続枚数は増え、同じ低圧システムでもより多くの電気を発電する事が可能となります。 もう一つ、電圧範囲が広く電圧抑制がかかりにくいというのも大きなメリットだと言えます。 総合的に考えるとデメリットよりメリットの方が圧倒的に多い事がお分かりでしょうか。 今、低圧連系でシステムを組むのであれば、私は迷わず三相200Vのパワコンでのスーパー過積載を選択します。     (記:高橋努)    -再生可能エネルギーの総合情報サイト-